去る10月21日、栃原岩陰遺跡フェスティバル2017第1日「日本中部の洞窟遺跡最前線」が開催されました。台風が迫る中、50名近い方のご参加を頂きました。
前半は、
國學院大学の谷口康浩先生から群馬県長野原町居家以岩陰遺跡、
津南町教育委員会の佐藤雅一先生から新潟県魚沼市黒姫洞窟遺跡、
首都大学東京の山田昌久先生から長野県小海町天狗岩岩陰遺跡、
それそれの発掘調査やその成果をご発表頂きました。
どの遺跡も現在調査が進行中で、次々と続く新しい発見の様子から、洞窟岩陰遺跡の魅力を感じることが出来ました。
後半のセッションでは、明治大学の藤山龍造先生にもご登壇頂き、洞窟岩陰遺跡について討論を行いました。
普通では残らない有機質の遺物が見つかる洞窟岩陰遺跡の特殊性や、洞窟岩陰の使われた時期を紹介。
その後、各地域での事例や、他の遺跡との関わりを話して頂きながら、縄文時代の移動や定住の問題、さらには時代を超えて、平野部とは異なる山間部の歴史や文化にも話が及び、地域の歴史を考えるヒントをたくさん頂戴しました。
またセッション終了後は、縄文食の試食やタカラガイを使ったペンダント作りも行いました。
お多忙の中お越し頂いた講師の先生方、学生院生を中心としたスタッフの皆さん、そしてたくさんの参加者の皆さん、本当にありがとうございました。
さて、今年のロックフェスはまだ終わりません。
11月3日の五十嵐ジャンヌ先生の講演「ヨーロッパの洞窟壁画」と
ワークショップ「洞窟壁画を描く」もお忘れなく!
学芸員 ふじもり
北相木村考古博物館の学芸員です。ここから村の文化財や考古学の情報を発信していきます。