常設展示ちょびっと改修 イトウと焼きハマグリ?

2021年6月9日

 本当に少しづつですが、常設展示の改修を行っています。新しい研究成果をお届けするのも、博物館の仕事の一つです。

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 栃原岩陰遺跡では、約160点の魚の骨が出土していますが、これまで展示では、単に「魚の骨」とされていました。これらを再鑑定した樋泉岳二氏によると、多くはサケ属の椎骨(背骨)でした。
 しかしその中に一点、これらとは別のイトウのものが見出されました。イトウは、現在はサハリンから北海道に生息する大型のサケ科の一種ですが、縄文時代早期での生息範囲や、内陸部の遺跡で発見された意味など、様々な研究課題が浮かんできます。

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 こちらは貝。栃原岩陰遺跡からは、カワシンジュガイを中心に約1900点の淡水生の貝が見つかっています。吉永亜紀子氏の観察によれば、これらの中に穿孔されているものや、刃部をもつものが含まれるようです。
 これまでは単に食用と考えられてきた淡水貝について、道具という新しい視点が生まれました。


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 また、ハマグリが焼かれていたことも分かりました。今のところその理由は不明ですが、これも今後の課題と言えます。

これからも、新しい視点からの展示に、ご期待ください。