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桜が咲きました

咲き始めの桜の写真

博物館の前にある桜も、ようやく花が開き始めました。こちらは、これからがお花見シーズンです。どうぞ遅い春を楽しみながら、当館にもお越し下さい。

臨時休館のお知らせ(3月7日)

3月7日 土曜日 、役場庁舎工事による停電のため、博物館を臨時休館とさせて頂きます。
恐れ入りますが、ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。

北相木村考古博物館

かなんばれ 雛流し

紙で作られたひな人形が、サンダワラに乗せられて川を流れる写真

3月3日の節句、ここ北相木村では、家難祓(カナンバレ)という行事が行われます。
「家の難事・世の中の災い事・人のけがれやわずらい」を、人形が身代わりになって祓い流してくれる、という古くからの信仰です。

子供たちがお汁粉を食べたり手をたたいて歌を歌ったりしている写真

かつては(少なくとも戦前のある時期までは)、各地区ごとの小学生の女の子が行なっていたようです。子供たちは、古くなった雛人形やお餅などを持って川原に集まり、むしろや蚕篭(かいこかご)などで簡単な小屋をつくり、そこに人形を飾りました。そして、お汁粉などを食べ、歌い楽しんだ後、雛人形で体をなで、それを川に流していたそうです。

雛人形を川に浮かべ手をあわせる子供たち

戦前までは、このような行事が各集落で盛んに行なわれていたようですが、昭和50年代になり、村小学校の行事として行われるようになりました。現在は村老人クラブの方々が、サンダワラ造りを指導し、子供たちは役場前の川原でお汁粉をすすり、自分達で作った雛人形を、祓いごとを書いた紙とともに川に流します。

流れてくる雛人形を下流で待つ学芸員の写真

人形にいろいろなものを付託して流すのは、中国道教的思想の影響で8世紀頃からあるといいます。また、各節句の日に浜辺や川原などで遊ぶ行事は全国的にあったらしく、これは「イソアソビ」「ヤマアソビ」などと呼ばれていました。

小さな山村に残された、過去の記録と言えそうです。

 

なお、学芸員の仕事は、雛人形の回収です。現代的ですね。